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小説家の生存戦略

小説家として幸せになる過程。本屋大賞くれ。

売れる小説とは…ズバリ

売れている作家が出す小説である!

 

という元も子もない話は今回はしない。

いや、事実なんだけど。

そもそも、まずどうやって売れる作家になるか。

つまり実績がないのにどうやって作品を売るかという話をしたい。

自分の整理のために…。

(というか厳密に言えば売れているが、その後の作品が売れない作家と売れる作家がいる。僕は後者になりたい)

 

 

読者が本を購入するまでを分析

 

まずは読者が本を購入するフローを考える。

ネットでの売り上げは少ないので今回は無視する。

(ネットで売れても書店で売れなければ、売れない)

 

  1. 書店に行く
  2. 表紙とタイトルを見て「面白そう」と思う
  3. 手に取りあらすじを見たり最初の方を読み、期待に添っていると確信する
  4. レジに持って行く
  5. 最後まで読む
  6. 期待通り、それ以上に面白く、作家のことが気になる

 

5番と6番はおまけだ。

この部分は最悪なくていいけれど、ないと一発屋になったり、一発芸的な書籍になり続刊が売れないということになる。

小説家の良いところの1つは、一度の労働で重版という不労所得要素が強い報酬が得られることだ。

自分(作者)にファンをつけていかないと、出したものから重版、ということにはならない。作家として長くやっていきたい人は重視すべき項目だ。

逆に、一発屋で稼いだら引退する人にとってはあまり関係ない(部分もある)

 

順番に見ていく

 

 1. 書店に行く

 

ここはどうしようもないので割愛。

書店の前で客寄せするしかない。

 

 2. 表紙とタイトルを見て「面白そう」と思う

 

表紙は、こちらも注意するが、基本的には編集の裁量であり、良い表紙というものを物書きの僕らは一般的にディレクションできない。

プロである編集に任せるのが一番である。

その代わり、タイトルには気を配ろう。

買ってもらえるかどうかのフローで最初に僕らが関わるのはこのタイトルだ。

死ぬほど重要だということが分かると思う。

良いタイトルをつけよう。(良いタイトルについては後日書く)

ちなみに僕のタイトル案がそのまま通ったことはない。

センス皆無じゃん。

 

 3. 手に取りあらすじを見たり最初の方を読み、期待に添っていると確信する

 

あらすじと、冒頭が重要。あらすじは編集が考えるし、そのプロなので任せるとして、冒頭がめちゃくちゃ大事。

1文目にめちゃくちゃ気をつける。

もしくは、1文目を読んだら2文目を読みたくなるような1文目にする。(そして最後は冒頭の謎まで読ませてしまう)

 

 4. レジに持って行く

 

書店さんお疲れ様です。

 

 5. 最後まで読む

 

これも重要。買われたがいいが口コミブーストがかかりにく話は最後まで読んでもらえていない。

表紙が素敵だから買ったインスタ映えするだけの本だ。

中身が白紙でも良いみたいな立ち位置だ。

最後まで読ませる構成力を身につけるべし。

 

 6. 期待通り、それ以上に面白く、作家のことが気になる

 

重要。作家にファンをつけないとただの単純労働作家になる。

いつまでたっても初版。何かヒットしたとしても、次の作品は別に売れない。

そういう作家はブランディングに失敗している。

作家にファンがつくような作品を作る必要がある。

(そういった作品の作り方も長いのでまた)

 

手のとってもらわないと話にならない

これが結構難しい。

超有名作家と同じ棚に並んでいるのに、自分を選んでもらう理由を作らなくてはいけない。

表紙とタイトルを頑張るしかない。

そして表紙とタイトルを作る作品内容を頑張るしかないとなる。

 

もっと言えば、その作品のコンセプトを鋭くしなくてはならない

 

コンセプト

コンセプトとは何かと言えば

 

A「お前何読んでるの?」

B「え?○○ってやつだけど」

A「知らんな。どんな話?」

B「(コンセプト)って話だけど」

A「え、面白そう。俺も読むわ」

 

これがコンセプトだ。

友達に一言で説明する時の言葉だ。

そもそも一言で説明できない話はエンタメとして問題を抱えている。

一言で説明できたとしても相手が「面白そう」とならなければそのコンセプトに魅力はない。

中にはこれをログラインという人もいるが、ログラインはまた少し違うので割愛。

ちなみにログラインというワードよりコンセプトというワードの方が伝わりやすく正確なように思う。

 

これで「面白そう!」となる話ならば、

その話の軸は面白い。

自然と帯文句も決まるし、タイトルも表紙雰囲気だって決まるだろう。

つまり、コンセプトを決めた時点で、手にとってもらえるかどうかは決まっている

 

コンセプト、マジ大事。

 

コンセプトの選び方

じゃあどんなコンセプトが魅力的なのだろうか……。

という話をすると、もうそれは個人の好みの話になる。

ゲーム世界に閉じ込められてデスゲームする話だよ、といっても、相手が「なんだゲーム世界って。チープだな」と思ったら負けだ。

ある人にとっては面白いし、ある人にとってはつまらない。

小説とは必ず、絶対にそういうものなのだから仕方がない。

 

その中で勝つためには、

多くの人が魅力的だと思うコンセプトを作ることだ

読書人口の中で傾向というものが存在する。

 

多くの人とは

例えば、バッドエンドの話とハッピーエンドの話があったとしよう。

どっちの方が手にとってもらえるだろうか?

答えはハッピーエンドだ。

ハッピーエンドを好む読者の方が多いからだ。

(そのメリットを捨ててバッドエンドで勝負して勝つためにはそうとうな実力が求められる)

 

ではハッピーエンドの中で、日本が舞台のはなしと外国が舞台のはなしではどちらが手に取ってもらえるだろうか。

答えは日本だ。

なぜなら読者は日本人で、小説が感情を描くことに長けているメディアであることを考えると、日本が舞台の方が感情移入しやすいからだ。

 

弁護士を主人公にするのは?

視点人物の性別は?

などなど、いろいろとある。

そういう疑問を突き詰めていくと、おのずと読者が見えてくる。

読者の年齢層、生活、仕事、気分。

そういったものから逆算をして需要を割り出すのだ。

 

これは決して、突き詰めて平均を割り出すということではない。

結局は一人一人の心の需要にフォーカスするわけだから、

むしろ平均とは逆だ。

 

 

必ずしも大多数に合わせる必要はない

読者層はいくつかあり、固まっている。

その読者層のどこかにターゲティングができたコンセプトを立てられていたらそれでいい。

自分がどの読者層を相手にしたいのかは意識していた方がいい。

 

 

書きたい話、好きな話でしか勝負はできない

そうして突き詰めていった結果、流行にまるまる乗っかることになったとしよう。

その流行が自分の好きな話ではなかったらやめた方がいい。

その分野には、その分野をすきで書いている人が既にいる。

好きでもないのにその人より深く書くことはできない。

短所を伸ばすようなもので、意味はない。

自分が好きな分野で勝負をしよう。

 

結論。具体的には

  1. 自分が書きたい話、好きな話を考える
  2. そこに読者層があり、需要があるか考える(ないならそれ用に加工する)
  3. 需要があったならコンセプトを決める

 

こんな感じだ。

これができたら苦労はしない!!